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バフェットの法則よりーチェックリスト(その1)

株で富を築くバフェットの法則の著者は、Roberg Hagstrom氏。Legg Masonという投資信託を運用していた方です。ネットには、Robert Hagstrom氏の運用実績は1995年から年率6%とS&P500と変わらなかったという記述もありました

チェックリスト(その1):シンプルで理解できる事業か?

バリュー投資は、企業価値を見積もり、市場価格と比べる投資手法です。企業価値を見積もるためには、その事業の理解が必要です。

例えば、飲食店事業として吉野家の価値を見積もるためには、どんな質問に答える必要があるでしょうか?

1、既存店売上はどうなるか?松屋すき屋に対して競争力を維持できるのか?外食産業の中での牛丼の立ち位置はどう変わるのか?

2、牛肉の仕入れ価格はどう変わるか?
3、出店余地はどれくらいあるのか?
4、店舗運営人員を確保できるか?

このうち、私は3、4には自信を持てる気がします。2については過去の価格推移から推定できるかもしれません。1については、一番自信がないです。私は牛丼のヘビーユーザーではないし、どうして吉野家で食べるのかという理由に対して、明確な理由が思いつきません。牛丼業界は参入障壁が低く、差別化が難しい業界に感じてしまいます。

ところが、牛丼や外食業界に詳しい方であれば、全く別の世界が見えるかもしれません。例えば、吉野家は原材料調達能力が高く仕入れコストを構造的に抑えて差別化できる。または、業界トレンドとして、行き過ぎた健康ブームが反転して牛丼などファストフードにトレンド回帰している、など。このような流れが明確に見えている方にとって、吉野家は高い精度で企業価値を算出できるのかもしれません。

このように、シンプルな事業かどうかは、投資家の立場によっても変わります。自分自身にとってのシンプルな事業を見つけましょう。

 

牛丼チェーンの歴史について、下の記事がよくまとまっています。

gendai.ismedia.jp

チェックリストの作り方

投資において、チェックリストは非常に有効です。人間の心理状態は移ろいやすく、魅力的な投資対象を見つけると、心の中では買うための理由を探してしまいます。そんな自分を客観的に見るために、チェックリストを使うのです。

チェックリストの効用についてはこの本がお薦めです。

どうやってチェックリストを作るのでしょうか?投資本には、たいていチェックリストが含まれています。自分が目指す投資家のチェックリストを真似するところから始めたらいかがでしょうか?明日から、こちらの本にある12のチェックリストを紹介していきます。

アサヒHDによる欧州ビール企業の買収

アサヒHDがSABMillerから欧州のビールブランド4つを買収することを発表しました。Anheuser Busch InbevによるSABMillerに際し、独禁法を避けるために欧州ブランドを手放します。一方のアサヒは国内事業から潤沢なキャッシュフローを生み出せていますが、国内だけでは頭打ち。新たな投資先を探しているニーズと合致しました。

まず、親会社情報を比べてみます。酒類企業は高いバリュエーションで取引されてます。酒は人間が合法的に酩酊したいという需要がなくならない限り製品がなくならないという、先が読める事業(ビールの起源は6000年以上前!)です。しかし、そんなに成長力があるのでしょうか?

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欧州4ブランドの買収価格は、2945億円。P/Eは25倍です。バリュー投資家としては、反射的に高い!と思ってしまいますが、SABMiller本体のバリュエーションと比べると、そうとも言えないのかもしれません。なかなかないチャンスに飛びついてしまう感じもします。

問題が出ている企業を買収して立て直すことができる、バリュー投資家のような企業は本当に少ないですね。

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調査対象銘柄の探し方(6)―スピンオフ

チャーリー・マンガ―の対象銘柄発掘方法を紹介しています。
(1)有能な投資家の真似をする
(2)自社株買いしている会社
(3)スピンオフ

今回は、最後の(3)スピンオフについてです。スピンオフとは、ある企業から部門が切り離され、独立した企業となることです。切り離す理由は様々ですが、本業に集中するため、利益が出ないため、など。問題を抱えた事業であることも多いのですが、一方では本質価値との乖離が起きやすい構造的要因も抱えています。

企業Aが部門Bを企業Bとしてスピンオフすると仮定します。この場合、企業Aの株主には、新しく産まれた企業Bの株式が付与されることが多いです。しかし、機関投資家のなかには、企業Bの時価総額が小さすぎるなどの理由により、強制的に売却させられることがあります。この売り圧力によって、企業Bの本質価値に対して株価が安くなる可能性が高まります。

私は、スピンオフを理想的な起業形態だと感じます。サラリーマンの枠に収まりきらない人物が、親会社のサポートを受けて起業する。つまり、社長は組織内でも評価される人物だということです。さらに事業が軌道に乗ったところで、資本関係を超えてより広く取引したいと独立企業となる。顧客基盤もできていますし、あとはより大きな市場を狙うだけです。経営者にしても、今後は親会社の社内規定を超えて、成功しただけ自分にリターンがある訳ですから、モチベーションも高そうです。良いことづくめに思えます。

著名な例として、富士電機電話部所管業務が分離して、1935年に富士通となります。さらに、1972年に富士通計算制御部から、ファナックが子会社として独立します。現在の時価総額は、

富士電機(6504) 3800億円
富士通(6702) 1兆2000億円
ファナック(6954) 3兆9000億円

子が親を超え、孫が子を超える。このようなスピンオフの可能性に、常に目を光らせておきたいです。

 

調査対象銘柄の探し方(5)―第一興商にみる自社株買い効果

昨日取り上げた大東建託は14年間、年率4%で発行済み株式数を減らしました。同じく長期間にわたって自社株買いを行っている企業として、今日は第一興商(7458)を取り上げます。

馴染みのない固い名前ですが、業務用通信カラオケのトップシェアです。通信機器本体ではなく利用料を通じて安定的に稼げるビジネスモデルを構築しているので、カラオケ業界は頭打ちながら潤沢なキャッシュフロー創出能力があります。

2002年に500円投資して14年間保有していれば、株価の値上がりと配当を含めて5010円受け取れたことになります。10倍、年率換算18%です。この計算には配当の再投資によるリターンを含めていないので、実際にはさらに高いリターンになります。

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リターンを分解すると、以下のようになっています。

売上増加(年率3%)
x 利益率改善(年率7%)
x 自社株買い(年率2%)
x バリュエーション改善(年率5%)
x 配当(年率1%)         
計 年率18%

本業が10%、バリュエーションが5%とリターンの大半を占めることから、自社株買い以前に成長余力のある事業を安く買う事の大切さを再確認します。しかし、年率2%と聞くと小さく感じますが、複利でチリも積もるとバカにできません。下の図にまとめたように、年率18%、16%の複利を14年間続けると、元手が10倍になるか、8倍になるかという大きな違いがあります。

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年率18%も16%も素晴らしいリターンであることには変わりありません。自社株買いの効果について書いていたつもりが、結局は数少ない競争優位性の持続できる事業を、バリュエーションが安くなったときに買うという基本が大前提ですね。

調査対象銘柄の探し方(4)―大東建託にみる自社株買い効果

調査対象銘柄として、自社株買いの有無が一つの目安になります。今日は、具体的な自社株買いの調べ方について書いていきます。対象企業は大東建託(1878)。私が知る限り、日本で最も積極的に自社株買いをしている企業です。

さっそく、大東建託のIRページに行きます。右にある決算資料へのリンクをクリックして、さらに2016年3月期を選びます有価証券報告書をクリックして開きます。これが、上場企業が提出を義務付けられている書類のうちで一番詳細なものになります。2016年3月期の有価証券報告書は全166ページもありますが、どこに必要な情報が書いてあるか分かってくれば、慣れてきます。5~6ページに、過去5年間の経営状態のまとめが載っています。6ページに、「発行済株式総数」とあります。

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この数字を、過去にさかのぼって集めます。ちょっと面倒ですが、コツコツ手作業でやっています。以下のようになります。

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過去14年間で、大東建託当期純利益は年率8%で成長。自社株買いによって株式数が年率4%で減ったので、EPSは年率12%で成長。さらにPERが2002年の12xから直近では19xに拡大したことで、年率3%の株価押し上げ効果があります。利益 x 株数 x PERの力が合わさり、大東建託の株価は2000円から16000円まで、年率16%上昇してきました。株価を上げる大切な構成要素のうちの一つが自社株買いであること、伝わりましたか?

私も、このような3拍子そろった銘柄を見つけて長期保有したいです。長きにわたって日経平均は不調ですが、輝く個別銘柄は必ずあります。必ず見つかります。頑張って探しましょう!

大東建託のみなさま、素晴らしい事業運営と株主還元によって理想的な株価形成を見せて頂き、ありがとうございます!