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調査対象銘柄の探し方(6)―スピンオフ

チャーリー・マンガ―の対象銘柄発掘方法を紹介しています。
(1)有能な投資家の真似をする
(2)自社株買いしている会社
(3)スピンオフ

今回は、最後の(3)スピンオフについてです。スピンオフとは、ある企業から部門が切り離され、独立した企業となることです。切り離す理由は様々ですが、本業に集中するため、利益が出ないため、など。問題を抱えた事業であることも多いのですが、一方では本質価値との乖離が起きやすい構造的要因も抱えています。

企業Aが部門Bを企業Bとしてスピンオフすると仮定します。この場合、企業Aの株主には、新しく産まれた企業Bの株式が付与されることが多いです。しかし、機関投資家のなかには、企業Bの時価総額が小さすぎるなどの理由により、強制的に売却させられることがあります。この売り圧力によって、企業Bの本質価値に対して株価が安くなる可能性が高まります。

私は、スピンオフを理想的な起業形態だと感じます。サラリーマンの枠に収まりきらない人物が、親会社のサポートを受けて起業する。つまり、社長は組織内でも評価される人物だということです。さらに事業が軌道に乗ったところで、資本関係を超えてより広く取引したいと独立企業となる。顧客基盤もできていますし、あとはより大きな市場を狙うだけです。経営者にしても、今後は親会社の社内規定を超えて、成功しただけ自分にリターンがある訳ですから、モチベーションも高そうです。良いことづくめに思えます。

著名な例として、富士電機電話部所管業務が分離して、1935年に富士通となります。さらに、1972年に富士通計算制御部から、ファナックが子会社として独立します。現在の時価総額は、

富士電機(6504) 3800億円
富士通(6702) 1兆2000億円
ファナック(6954) 3兆9000億円

子が親を超え、孫が子を超える。このようなスピンオフの可能性に、常に目を光らせておきたいです。